大韓民国(韓国)のtvNで、2019年12月14日から2020年2月16日まで放送された「愛の不時着」。
ネットフリックスで観られるようになり、「韓国のドラマ、大人気らしい」という情報しか知らず、あらすじさえも知らないまま視聴しました。
結果、1話1時間半前後×16話を4日で観終わるほどハマってしまいました。
そんな私の「愛の不時着」視聴感想です。
以下、ネタばれも含まれますのでご注意ください。
「愛の不時着」の(個人的感情の入った)あらすじ
韓国人の主人公ユン・セリはパラグライダー中の竜巻に巻き込まれ北朝鮮の領地に「不時着」してしまう。
助けを求めて最初に出会ったのが北朝鮮軍の中隊長リ・ジョンヒョクだった。
最初はリ・ジョンヒョクもユン・セリを射殺するべきか迷う。
でも彼の良心がそうさせず、彼女を無事に南で帰すことを模索する。
誰にもバレてはいけない―
そんなスリリングな状況の中、二人はいくつもの窮地を乗り越えやがて恋が芽生える。
しかし、たとえお互いに好意があったとしても、それはいづれ別れが訪れるとわかっている。
わかっているからこそ、深入りしてはいけない、愛してしまってはいけない、とブレーキをかける。
途中、何度か帰還できるチャンスが巡ってくるが、裏で悪事をたくらむ人間に阻まれ失敗に終わってしまう。
それどころか、命の危険も脅かされる。
これらは北の人間だけで事が起こっているのではなく、南でユン・セリの帰還を望んでいない人間、しかもユン・セリの家族(兄)が絡んでいて複雑な人間模様が伺える。
二人の愛の行方と、数々の偶然(運命?)、温かみのある仲間とのふれあいや冷酷な人間たちの憎悪など、盛りだくさん。
嗚咽する程泣いたし、かと思えばその数秒後には吹き出す程笑っていたり、シリアスなシーンではドキドキハラハラしたりと感情の揺さぶられ方が半端ないドラマだ。
「愛の不時着」のキャスト
韓国の大スター、ヒョンビン
日本でも大ヒットの「私の頭の中の消しゴム」のヒロイン、ソン・イェジン
「愛の不時着」の感想(ネタバレあり)
飛行機で世界中どこでも2日あれば到着でき、インターネットのおかげで離れていても相手と簡単にコミュニケーションが取れる。何なら手の届かなそうな有名人にだったメッセージを送ることさえきる―
こんなに便利になった世の中なのに、会いたい時に会えず、連絡すら取れない。
こんなに近い国、すぐ隣の国にいるというのに相手が無事でいるかどうかさえわからない―
それが韓国と北朝鮮だ。
元は同じ朝鮮で同じ朝鮮人であったはずの人間が、38度線の北と南で分かれ、その線を超えることをできない。
北では南の品を持っていることはご法度で、南の人間が38度線を越えたことがわかったら、それがたとえ事故であったとしても許されることではない。
そのような状況だからこそ、一度韓国に戻ればもう一生会えないかもしれない、一生声も聴けず、元気で暮らしているかさえ知ることができないということがどれだけ残酷なことか・・・
だからと言って、北朝鮮に残ることもできず、韓国に一緒に入ることもできない。
二人のいるべき場所は、韓国と北朝鮮なのだ。
こんなことが起こるなんて私の人生で考えもしてこなかった。(ドラマだってわかっている)
これも歴史が起こした事実であり、ドラマを観た人たちが「二人のためにも一日でも早い統一を!」と願ったに違いない。
実際、離れ離れになってしまった家族もいるし、日本でいえば拉致問題もある。
ドラマはドラマとして十分楽しめたが、後に残る社会情勢に問題を叩きつけられたような気持ちも残った。
(統一したらユン・セリとリ・ジョンヒョクも結婚して子供をもうけて幸せに暮らせるのにね・・・)
そうそう、一話分が終わったかと思いきや、その後にプロローグや余談的な話が流れるので最後まで飛ばさずに観てほしい。
「愛の不時着」で覚えた英単語・表現(心に残ったフレーズ)
「会いたいと心から願えば 会いたい人に会えるか聞いただろう?」
「きっと会える」
【英語字幕】
“Just wait and pray desperately.” “You asked if you can meet someone you miss that way.”
“You can.”
「愛の不時着」と世界史関連付け
「愛の不時着」は韓国と北朝鮮のお話。
同じ朝鮮半島でありながら、南北で行き来はできない。
ことの発端は朝鮮戦争ですが、その元をたどると日本が支配していたことにも関係しており、「単純な外国の話」ではない気がしてきます。
日本、アメリカ、ロシア、中国も関連してくるので世界史を学び直すにも良い機会になりそうです。
【世界史の本】
イラストでわかりやすく説明されており、理解しやすい。
世界史が大の苦手だった私も、必要なところだけページを開いて見て覚える(理解する)だけなので楽しく学べます。
日本史版もあるのでいつか購入したいです。
「愛の不時着」の中で、北朝鮮ではなぜかUSドルが頻繁に使われていました。
為替変動の大きい北朝鮮紙幣よりも外貨(米ドル)の方が好まれていたらしいのです。
しかし、最近では規制され北朝鮮紙幣を使うよう政府としての方針を出したのだとか。
エレベーターの係や口封じにドルをあげていたり、市場で商品を買う時にもドルを使っていたり。
なぜそういうことが起きているのか、と疑問を持って世界史や現代社会、世界情勢を学び直すのも良いですね。
「愛の不時着」のおすすめ度
おススメ度
いつ観たいか
・結婚前
・この人と結婚してよいか迷った時
・夫婦関係がもつれてきた時
ユン・セリとリ・ジョンヒョクのようにお互いがお互いを思いやれるほど、人を愛してみたいものです・・・。
そういう人と出会えたら幸せなんだろうなぁ・・・(←)